役員社宅の水道光熱費は経費になる?仲介手数料は?共益費は?

法人税

こんにちは、税理士の城戸です。

役員社宅制度を導入しようとすると、
「水道光熱費は会社の経費になる?」
「駐車場代は?」
「引越費用は?」
「仲介手数料は?」
「共益費ってどうなる?」
など…
色々な疑問が出てきますよね。

今回は、このような役員社宅に関する疑問について、Q&A形式で解説していきます。
ぜひ、参考にしていただけるとうれしいです。

それでは、早速
見ていきましょう。

Q1. 役員社宅の水道光熱費は経費になる?

A. 役員社宅の水道光熱費は、基本的に会社の経費にはなりません。

役員社宅の水道代や電気代・ガス代といった費用は、役員個人の生活費です。
当然、役員個人が負担すべき費用となります。

ですので、もしも会社が負担した場合には、役員への給与として課税される(会社の経費として認められない)可能性がありますので、ご注意ください。

その他、ネット代など
の通信費も同様ですね。

ただし、“寄宿舎”などである場合が前提となりますが…
通常必要と認められる範囲内で、かつ、各人ごとの使用金額が明らかでない場合には、「給与として課税しなくてもいいよ(会社の経費にしてもいいよ)」という例外的な取り扱いもあります。

あまり該当することは少ないかと思いますが、ご参考までに。

なお、会社が一時的に立て替えただけの場合は、「立替金」(消費税の税区分は“対象外”)として処理すればOKです。

Q2. 役員社宅の駐車場代は経費になる?

A. 役員社宅の駐車場代も、基本的に会社の経費にはなりません。

駐車場代も水道光熱費と同様です。
役員個人の生活費ですので、当然、役員個人が負担すべき費用となります。

会社が負担した場合には、役員への給与として課税される(会社の経費として認められない)可能性がありますので、ご注意ください。

ただし、家賃に駐車場代が
含まれている場合や、車を
業務に使っている場合には
検討の余地がありますね。

Q3. 役員社宅の引越費用は経費になる?

A. 役員社宅の引越費用も、基本的に会社の経費にはなりません。

引越費用も、水道光熱費や駐車場代と同様です。
役員個人の生活費ですので、役員個人が負担すべき費用となります。

転勤に伴い引っ越す場合などは経費として認められる可能性もありますが、基本的には会社の経費になりませんので、ご注意ください。

なお、役員社宅の家賃も役員個人の生活費ですが、家賃に関しては、賃貸料相当額以上の家賃を徴収するなど守るべきルールを守れば、その一部を経費にすることができますね。

Q4. 役員社宅の仲介手数料は経費になる?

A. 役員社宅の仲介手数料は、経費になります。

本来は繰延資産となるべき費用ではありますが、「仲介手数料については、支払った事業年度で経費にしていいよ」という取り扱いになっています。

金額的にそれほど大きくないから…
といった感じですね。
もちろん、「20万円未満?20万円以上?」の判定も不要です。

ちなみに、ハウスクリーニング代や鍵交換代なども、通常は経費でOKです。
いずれも(仲介手数料も)、勘定科目は「支払手数料」が一般的で課税仕入れに該当します。

Q5. 賃貸料相当額を計算する際、役員社宅の共益費はどうなる?

A. 家賃に共益費等が含まれている場合は、“実際の家賃”にその共益費等も含めて賃貸料相当額を計算してもらってOKです。

役員社宅が「小規模な住宅以外の住宅」である場合、賃貸料相当額は、次の❶と❷のいずれか高い方の金額となります。
(※借り上げが前提です)

  • 実際の家賃の50%
  • 次の③の金額
    • 建物の固定資産税の課税標準額 × 12%※
      ※鉄筋コンクリート造(RC造)のマンションなど法定耐用年数が30年を超える建物の場合には、12%ではなく10%を乗じます。
    • 土地の固定資産税の課税標準額 × 6%
    • (①+②)÷ 12

この場合、❶の“実際の家賃”に「共益費等は含まれる?含まれない?」という疑問が湧いてくることもあると思うのですが…

回答は、「家賃に共益費等が含まれている場合は、“実際の家賃”にその共益費等も含めて賃貸料相当額を計算してもらってOKです」となります。

共益費等を無理に分けて
考える必要はないという
ことですね。

まとめ

今回は、『役員社宅の水道光熱費は経費になる?仲介手数料は?共益費は?』について解説しました。

役員社宅制度を導入しようとすると、色々な疑問が出てきますよね。
ぜひ、参考にしていただけるとうれしいです。

  • 役員社宅の水道光熱費は経費にならない。
  • ただし、通常必要と認められる範囲内で、各人ごとの使用金額が明らかでない場合には経費でOK。
  • 役員社宅の駐車場代は経費にならない。
  • ただし、家賃に駐車場代が含まれている場合や車を業務に使っている場合は、検討の余地あり。
  • 役員社宅の引越費用は経費にならない。
  • ただし、転勤に伴い引っ越す場合などは経費となる可能性あり。
  • 役員社宅の仲介手数料は経費になる。
  • その他、ハウスクリーニング代や鍵交換代なども経費でOK。
  • なお、家賃に共益費等が含まれている場合は、“実際の家賃”に共益費等も含めて賃貸料相当額を計算して問題なし。

参考サイト&根拠法令等

根拠法令等