返還インボイス。少額な値引き等は不要!注意点も。

インボイス制度

返還インボイス、、、少額なら交付しないでもいいって本当?

こんにちは。税理士の城戸です。

今回は、そんな疑問を持たれている方(個人事業主&法人)向けの記事です。

ぜひ、参考にしていただけるとうれしいです。

インボイス発行事業者を前提としています。
立場としては、売り手側です。

売り手側としての義務

インボイス制度において、売り手側がすべきこと。

それは、次の4つです。

4つの義務
  • インボイスの交付
  • 返還インボイスの交付
  • 修正インボイスの交付
  • インボイスの写しの保存

今回は、2つ目の「返還インボイスの交付義務」について、解説します。

返還インボイスの交付義務

インボイス発行事業者は、返品や値引き等により、代金の返金や掛代金を減額した場合、返還インボイスを交付する義務があります。(相手先が一般消費者や消費税免税事業者の場合は、不要です。)

インボイス発行事業者の義務ですね。

返還インボイスの記載事項は、次のとおり。

  • インボイス発行事業者の氏名又は名称及び登録番号
  • 返品等により、代金の返金や掛代金を減額する日
  • 返品等の基となる取引の年月日
  • 返品等の基となる取引内容(軽減税率の対象品目である旨)
  • 税率ごとに区分して合計した返金等の金額(税抜き又は税込み)
  • 返金等の金額に係る消費税額等又は適用税率

なお、❸については、「◯月分」という記載でもOKです。

返還インボイス。少額な値引き等は不要。

ただし、、、

返品や値引き等の金額が少額の場合は、返還インボイスの交付は不要とされています。

『少額な返還インボイスの交付義務免除』(令和5年度の税制改正)です。

少額であれば、不要なんですね。

すべての方が対象で、適用期限はありません。

対象者が限定されることもなく、しかも、ずっとOK、、、ということです。

少額って、、、いくらだと少額?

少額かどうかは、返金した金額や債権の減額金額が「1万円未満」であるかどうかで判定します。

以下、判定のポイントと具体例(インボイスQ&A 問28)です。

ぜひ、参考にしてみてください。

ポイント
  • 税込で判定する。
  • 返金した金額や、値引き等の対象となる請求や債権の単位ごとに減額した金額で判定する。
  • 標準税率(10%)と軽減税率(8%)が含まれている場合も、合計で判定する。
具体例
  • 500,000円の請求に対し、買い手が振込手数料相当額の440円を減額した499,560円を支払った場合(売り手は、440円を「売上値引き」として処理
  • 400,000円の請求に対し、1商品当たり100円のリベート(合計20,000円)を後日支払った場合

❶は、1万円未満で返還インボイス不要。
❷は、1万円以上で返還インボイスが必要となります。

ちょっとした注意点、、、

「少額特例」とゴチャゴチャにならないよう、ご注意ください。

「少額特例」とは、少額(1万円未満)の課税仕入れについて、帳簿の保存のみで仕入税額控除を認める、、、というもの。

一定規模以下の事業者のみが対象で、制度開始後6年間という「経過措置」です。

そもそも、買い手側の立場における規定ですね。

同じ「1万円未満」で、少し紛らわしいです、、、。

まとめ

今回は、『返還インボイス。少額な値引き等は不要!注意点も。』について解説しました。

ぜひ、参考にしていただけるとうれしいです。

経過措置、例外措置、1万円未満、3万円未満、、、なかなか大変です。

一緒にがんばりましょう。

  • インボイス発行事業者は、返還インボイスの交付義務あり。
  • ただし、少額(1万円未満)であれば不要。
  • すべての方が対象で、適用期限もない。
  • 少額特例とお間違いのないように、、、。

このブログは、更新日時点における法令等に基づいて作成しています。