
金融所得を社会保険料
に反映?影響がある人
は?新NISAは?
こんにちは、税理士の城戸です。
今回は、そんな疑問を持たれている方向けの記事です。
ぜひ、参考にしていただけるとうれしいです。
確定ではなく、検討の段階。

そもそも、金融所得を社会
保険料に反映することは、
もう確定したこと?
いいえ、まだ、確定したわけではありません。
政府は、2023年12月に閣議決定された『全世代型社会保障構築を目指す改革の道筋(改革工程)』において、以下を盛り込み、検討を開始している段階です。
◆ 医療・介護保険における金融所得の勘案
国民健康保険制度、後期高齢者医療制度及び介護保険制度における負担への金融所得の反映の在り方について、税制における確定申告の有無による保険料負担の不公平な取扱いを是正するため、どのように金融所得の情報を把握するかなどの課題も踏まえつつ、検討を行う。
「2028年度までに実施について検討する」としているので、まだ先のことではあります。
また、自治体の業務負担の増加といった課題や投資促進に逆行するのでは?と懸念する声もあり、どうなるのかはまだ分かりません。
ただ、、、実施となれば、負担増となる人も出てきます。

検討を本格化させている、
といった報道もありまし
たね。
社会保険料への金融所得の反映については、保険料負担の不公平な取扱いを是正し、支払い能力に応じた負担を実現する狙いがあるようです。
何が不公平?

保険料負担の不公平な取扱
いを是正するため、、、って
何が不公平?
現行の制度では、株式売却益や配当金などの金融所得を確定申告するか否かで、社会保険料の負担に差が生じているんです。
金融所得を確定申告すれば、保険料負担が増える。
一方、確定申告をしなければ、金融所得は保険料算定に反映されません。(負担は増えません)
理由は、保険料が自治体が把握する加入者の所得をもとに算定されているから、、、。
確定申告をしなければ、その金融所得を自治体が把握できないんですね。
「同じ所得で保険料に差が生じるのは不公平。確定申告の有無に関係なく、金融所得を社会保険料算定に反映させよう。」というわけです。
負担増となる人は?
負担増となる可能性のある人

もし、実施されたとして、、、
負担増となる人はどういう
人?
個人事業主やフリーランス、後期高齢者医療制度に加入している75歳以上の人などで、株式売却益などについて確定申告不要を選択している人です。
その他、年金受給者や介護保険料を支払っている65歳以上の人にも影響がありますね。
現行の制度では、確定申告不要とした株式売却益や配当金については、社会保険料の算定に反映されていません。ですが、今後は確定申告不要を選択しても(確定申告しなくても)保険料算定に反映され、負担が増えるかもしれない、、、ということです。
会社員や会社経営者は負担増とならない。

会社員や会社経営者は?
負担増となる?
今回のお話においては、会社員や会社経営者は負担増となりません。
マイクロ法人経営者で個人事業主である場合も、同様です。
あくまでも、個人事業主やフリーランス、後期高齢者医療制度に加入している75歳以上の人などが対象です。
今回、不公平と指摘されたのは、「金融所得を確定申告するか否かで社会保険料負担に差が生じている」ということ。
負担に差が生じるのは、国民健康保険料などです。
会社員や会社経営者が加入する健康保険料などについては、金融所得を確定申告してもしなくても、保険料に影響はありません。(給与等に基づいて保険料が算定されているからです)

マイクロ法人経営者は、
会社で健康保険に加入
していますね。
確定申告不要を選択している人?

確定申告不要を選択して
いる人?
例えば、どういう人?
株式売却益
特定口座(源泉徴収あり)で、確定申告不要を選択している人です。
株式売買などをする際に金融機関に開設する口座には、「特定口座(源泉徴収あり)」「特定口座(源泉徴収なし)」「一般口座」の3つがあります。
そのうち「特定口座(源泉徴収あり)」については、金融機関が損益計算も税金納付もしてくれますので、確定申告不要(確定申告しない)という選択が可能となります。
配当金
上場株式等の配当金について、確定申告不要を選択している人です。
上場株式等の配当金については原則確定申告が必要ですが、確定申告不要という選択もできます。20.315%の税率で、すでに源泉徴収されていますね。
新NISAはどうなる!?

ところで、、、
新NISAってどうなる?
新NISAについては、税金も社会保険料も非課税ですので、ご安心ください。
2024年5月14日の参院財政金融委員会でも6月18日に実施された自民党の会合でも、厚生労働省は「NISAは対象外」とすることを明らかにしています。
今回は、確定申告の有無による保険料負担の不公平な取扱いの是正が目的であり、新NISAはそもそも対象外とのこと。
今のところ、、、そういうことのようです。
まとめ
今回は、『金融所得を、社会保険料算定に反映?新NISAは?』について解説しました。
会社員や会社経営者が加入する健康保険などについては、金融所得の反映は実務上難しいようですね。いずれにしても、今後の動向に注目です。
ぜひ、参考にしていただけるとうれしいです。


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