
個人事業主として開業した場
合の“税金面”のデメリットに
ついて知りたい。
節税しにくいって本当、、、?
こんにちは、税理士の城戸です。
今回は、そんな疑問を持たれている方向けの記事です。
個人事業主として開業した場合の“税金面”のデメリットについて、解説します。
これから開業しようとするときは、「個人事業主?法人?」で悩みますよね。
ぜひ、参考にしていただけるとうれしいです。

それでは、早速
見ていきましょう。
【個人事業主の“税金面”のデメリット①】法人よりも節税がしにくい。
個人事業主の場合、(法人に比べると)どうしても節税が限られてしまいます。
以下、具体的に見ていきましょう。
“出張手当”と“社宅家賃”
まずは、“出張手当”と“社宅家賃”です。
いずれも、法人の場合は節税として利用することができますが、個人事業主の場合には利用することができません。
“出張手当”とは、非課税で出張手当を受け取ることができるというもの。
受け取る側にも支払う側にも節税メリットがあります。
また、“社宅家賃”は、自宅家賃の一部を経費にしつつ節税することができます。
こちらも、家賃を支払ってもらう側(従業員や役員側)にも支払う側(会社側)にも節税メリットがあります。
どちらも「課税の繰延」ではなく、本当の意味での節税です。
ぜひとも利用したい節税ではありますが、個人事業主の場合には利用することができないということですね。

なお、個人事業主でも従業
員に対するものはOKです。
事業主本人に対するものが、
✖️ということです。
その他法人が利用できて個人事業主が利用できないものとして、“決算変更”などもあります。
事業主本人への給与等
個人事業主の場合、事業主本人への給与を経費にすることはできません。
もちろん、賞与や退職金も同様です。
理由は、事業主本人への「給与」という考え方がないから。
そもそも、自分が自分に給与を支払うことはできないということですね。
なお、事業主本人の健康診断などの費用も同様です。
経費とすることはできませんので、ご注意ください。

法人の場合は注意点は
あるものの、経費計上
OKです。
“赤字の繰越”と“倒産防止共済”
個人事業主も利用できるものの、法人の方が有利な節税もあります。
その1つが、“赤字の繰越”です。
青色申告をしているなどの要件を満たせば、個人事業主も法人も、赤字を翌年(翌期)以降に繰り越せます。ただし、個人事業主は3年で、法人は10年(2018年4月1日前に開始した事業年度の赤字は9年)です。
3年と10年、、、
なかなか大きな差ですね。
また、“倒産防止共済”(節税しながら貯蓄もできる制度)も法人の方が有利です。
“倒産防止共済”は、解約のタイミングが重要です。
そして、そのタイミングの選択肢としては、個人事業主よりも法人の方が多いからです。
解約のタイミングによっては、かえって損してしまうこともありますからね。

法人の場合は、役員退職金
を支給するタイミングも選
択できますし、赤字の繰越
も10年あります。
その他法人の方が有利なものとして、“家族従業員への給与”や“生命保険料”、“損益通算”などもあります。
節税に関しては、やっぱり法人の方が有利といえますね。
【個人事業主の“税金面”のデメリット②】利益が多くなると、法人よりも税負担が重くなる。
所得税は、利益が増えれば増えるほど税率も段階的に上がっていく「超過累進課税」です。
ということは、個人事業主の場合は利益が多いほど税負担も重い(税率も高い)ということです。
下記は、所得税の速算表です。
利益(所得)が増えれば増えるほど、税率も高くなっていますね。
| 課税される所得金額(千円未満切捨て) | 税率 | 控除額 |
| 195万円以下 | 5% | 0円 |
| 195万円を超え 330万円以下 | 10% | 97,500円 |
| 330万円を超え 695万円以下 | 20% | 427,500円 |
| 695万円を超え 900万円以下 | 23% | 636,000円 |
| 900万円を超え 1,800万円以下 | 33% | 1,536,000円 |
| 1,800万円を超え 4,000万円以下 | 40% | 2,796,000円 |
| 4,000万円超 | 45% | 4,796,000円 |
なお、個人事業主の税金には、その他復興特別所得税や住民税、事業税もあります。
復興特別所得税は、「所得税額」×2.1%。
住民税は、「所得」×10%+約5,000円。
事業税は、「所得」×3%〜5%です。(事業税とは事業所得等が290万円を超える場合にかかる税金で、ほとんどの事業が対象となります)

それで、法人の場合は?
法人にしたら、税金って
どれくらいかかる?
法人住民税等も含めて、約25%〜35%ですね。
資本金額や利益(所得)などによっても、税率は変わります。
法人の場合は「〜約35%」ですので、利益によっては個人事業主の方が税負担が重くなってしまうということです。

個人事業主の税率は、住民税
等も含めて最大約60%です。
すごいですね、、、
まとめ
今回は、『個人事業主は節税しにくい?開業前に知るべきデメリット(2)』について解説しました。
個人事業主の場合は、どうしても節税が限られてしまいます。
また、利益が多くなると法人よりも税負担が重くなることもあります。
開業当初からある程度の利益が見込める場合などには、このデメリットについてもしっかりと考慮するようにしましょう。
ぜひ、参考にしていただけるとうれしいです。


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